2021年5月1日土曜日

個人情報保護に不安いっぱいのデジタル法案

 コロナ禍のなか、国会で国民によく知らされないまま審議が進んでいる「デジタル関連法案」がある。疑心暗鬼の法案だと感じていたが、個人情報の侵害の危険があることが指摘されていることを知り、ますます危険だと感じ、マイナンバーカードは絶対作らないと思った。

 デジタル庁を内閣に設置し、内閣官房と共に施策立案などを行うということは、すべての国民の個人情報が国に握られるということ。コンピューターの普及により、自分の情報をいつどの範囲で開示するかを自ら決定する権利(自己情報コントロール権)が現代的な人権として必要となってきた。EUではそれが確立されているそうだ。衆議院の審議では、この自己情報コントロール権の条項を入れることが野党修正提案として出されたが否決された。そもそも、どこにどのような個人情報が集められているのかが分からなければ、開示請求ができない。行政機関が個人情報ファイルを保有するときには、あらかじめ個人情報保護委員会に通知しその存在を公表しなければならないとされていても、国の安全や犯罪の捜査などに関わる場合には、事前通知が免除されその存在を公表しなくてもよいとされ、また、目的以外に利用する場合は相当な理由があればよいとされている。これでは、行政機関が保有する個人情報の開示を求める手がかりも与えられない。国の政策に異論を唱える運動をしている人の情報が集められている事実もすでに存在する。

 9月創設を目指すデジタル庁。早くも民間企業から職員を集めていて、企業在籍者の兼業も可能にすると言っている。またまた官民癒着?

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