先日行われた徳島県母親大会の記念講演講師、石川康宏さんの著書を読んだ。以前、観光で北海道を訪れて、アイヌ民族の資料展示や、踊りの見学などをしたとき、踊りを見せてくれる方の表情が暗かったことが、ずっと記憶に残っている。このたび、発行された本を読み、歴史や現在の問題などについて考える機会ができた。教科書ではほんの1ページにも満たない記述しかないので、まず、自ら知ろうとしなければ、ずっと知らないでいることのなんと多いこと。この本で全てを知ることができるわけではないが、「2000年の長きにわたって、1つの国で、1つの場所で、1つの言葉で、1つの民族1つの天皇という王朝が続いている」と言った首相がいたが、少なくともこの言葉の浅はかな間違いははっきりわかる。この言葉は、多様性を認めない日本社会の根深い問題点だと思う。古代から、北海道を中心に生活し、独自の文明を持つアイヌ民族を明治政府は開拓という名の、支配と同化政策をとり、「北海道旧土人保護法」を策定し長きにわたりアイヌの風習を否定してきた。沖縄や、朝鮮半島などにも同じことがなされた。私たち同じ日本に住む人々の社会の中に、違う文化・風習を持つ民族をリスペクトする精神が欠けているのではないか、まず、知ることが大事。(O)
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