2024年6月21日金曜日

リプロダクティブ・ヘルス&ライツを考えた


  6月1日合計特殊出生率が2023年1,20と発表された。連続8年減で過去最少。国はちっとも実のない「異次元の少子化対策」で何とか子どもを産ませようとするけど、はたして安心して産める社会か?今年は、1994年にカイロで「リプロダクティブ・ヘルス&ライツ」という理念が提唱されて30年。どんな人にも自分の体のことを自分で決められる権利がある。子どもを産むか・産むならいつか・何人産むか、妊娠・中絶も含め自己決定権があるのだ。映画「コール・ジェーン」では、シカゴで60年代~70年初めに中絶を提供した女性たちが、1973年アメリカ連邦最高裁判所に人工妊娠中絶を女性の権利として認めた「ロー対ウェイド判決」として実を結ぶまでの闘いが活写されている。あれから49年後の2022年。残念ながらこの判決は覆され、2023年9月時点、アメリカ14州で「中絶をほぼ全面的に禁止する法律」ができている。一方、5月29日日本の最高裁判所大法廷では、旧優生保護法で不妊手術を強制された被害者の口頭弁論が行われた。産みたくても産めず、自分で決められなかった理不尽への怒りと苦しみ。「日本では、100年以上も前の家父長制時代の刑法堕胎罪と、70年以上も前の戦後の混乱時につくられた優生保護法における中絶違法阻却要件に今も日本の女性たちは縛られている」と新婦人しんぶんでおなじみの塚原久美氏は指摘している。いつになったら、自分の体のことを自分で決められる?(S)


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